Category Archives: しずる 30代前半 風俗嬢兼ライター

しずる 30代前半 風俗嬢兼ライター その4

しずる 本当の大事なのは、女の子もお客さんもちゃんと自己管理をして常に十分のリスクは自分で負うっていうふうに考えること。そうじゃないと、STDは予防できないんですよ。相手が感染症にかかっていたから、それを移されたと思いがち。それは分かります。私もそう思っちゃうから。でもそうじゃなくて、病気にかからないようにするためにはやっぱり1回1回を大事に、十分の体も大事にしようって、お互い思わないとむりなんだなって思いますね。

ざえもん 今流行っている病気って、僕らが性教育で習った頃の病気とは全然違うよね。

しずる そうですね。今はクラミジアが大流行り。なかなか特徴が出ないけど炎症は起こっているんです。放っておくと、女性だと不妊になったり、男性でも炎症がひどくなることもあります。だけど、病気自体は薬を飲めばすぐに治っちゃうんでうよ。ただ、クラミジアにかかったままでいると、炎症がおきているからHIVと他の病気にかかりやすくなっちゃうんです。それが重要で、クラミジアや淋病自体は騒ぐほどの病気じゃないけど、かかっているともっと大変な病気にかかりやすいということが問題なんです。風俗で遊んでる方たちは、1年に1回でもリセットしとこうかっていう気持ちで検査に行っていただけるとありがたいですね。

ざえもん 風俗遊びをする中でSTDにかからない具体的な方法って、どういうものになるの?

しずる ローションを使って体液と粘膜が触れ合わないようにする素股が、エロかつ安全(笑)。危ないのは、皆さんの耳の痛い話だと思うんですけど、生。生本番。これが非常に危険度が高いです。あと、生フェラも実は危ない。

しずる 30代前半 風俗嬢兼ライター その3

愛したら愛される


shizuru2しずる  これからは、グッズを配る対象は女の子だけじゃなないぞと。やっぱりお客さんたちも、そういう知識があったほうがいいと思っています。それで、お客さん向けの性感染症パンフレットを作りたいという申請をエイズ予防財団にだしたらこれが通りまして、印刷費を出してもらえるということになったので今作っています。このインタビューが放送されるころには、もう出来ています。「ビッグプレジャーナイトマガジン」という名前で。ネーミングはいいかどうかわからないですけど、風俗嬢とクライアントを繋ぐ、快楽追求マガジンという触れ込みです。

ざえもん パンフレットの内容読みました。よくエイズ予防財団を動かしたなと驚く内容ばかりでした。

しずる 風俗嬢はサービスする側だから一生懸命やるのは当たり前だと思うんですけど、サービスというのは、女の子が凄く頑張った上で、お客さんにも協力してもらって一緒に作る時間でもあると思うんですよ。「それさえやってくれたらもう、頑張りますよ!」みたいな。女の子が身だしなみを整えることなんかはもちろん当たり前で、お客さんにもそういう気遣いがあればエロいハードルを超えられる、というのは絶対あると思うんですよね。お客さんのちょっとした行動ひとつで「キャン」ってなることもあるし。お客さん文化っていうのが薄れちゃってるかもしれないですね。なんか古い話ですけど、遊郭のような遊び方とかがなくなって、全体的に世知辛い世の中になってるのかなって。

ざえもん このパンフレットの締めくくりには「愛したら愛される」と書かれているね。確かに最近は、「元を取らなければ損」と言わんばかりの遊び方をする客が増えて、乱暴な客や不潔な客、あるいは心無い言葉を浴びせる客のために心を荒廃させる風俗嬢は少なくないからね。

しずる 30代前半 風俗嬢兼ライター その2

ざえもん 僕らの世代の人間の口が酸っぱくなるくらいいわれてきたことなんだけど、エッチをするときには生でするなとか、結婚して子供を作ってもいい状況になってから生でしなさいとか。でも、今の若い人たちって平気で「彼氏が生じゃないと気持ちよくないから、生でしちゃって子供ができて堕しちゃった」とか言ってるよね。

しずる 私も若い時には、全然対策してなかった(笑)。でも、だからこそ「はじめから知っておいたほうがいいよ」と思うんです。今はHIVが凄く大きな問題だし、あまり知られてないけど、B型肝炎もとても恐いと言われています。かかるのを完全に阻止するのは難しいですけど、知識があれば、疑わしいと思ったときに病気に行こうと思う人も増えるでしょう?だから、STDについての情報が人がるだけでも、状況が随分変わるんじゃないかなと思うんですよ。

ざえもん 今まで女の子向けにしてきたという予防運動はどういうものだったの?

しずる 20代の若い子向けに性感染症日めくりカレンダー。カレンダー形式、見た目が可愛い性感染症のパンフレットを作りました。あとは、風俗の女の子向けに特化した、性感染症の知識がたっぷり詰まった冊子も。当事者というか、風俗嬢の子にはまだまだ行き渡っていないんですけど、そういうものを作ってきました。苦労もありましたよ。作った後は「ヤッター」って感じなんですけど、作っているときはスタッフ内で涙アリ笑いアリ喧嘩アリ。ときには険悪になりつつ(笑)。そのときはもう、皆必死で・・・。他の仕事がままならなくなったりとか、そういうことがいっぱいありましたけど、今となってはいい思い出ですね。モノが実際にできてると人に勧めたりできるから。

ざえもん すいったグッズはどうやって配布しているの?

しずる 一応、webでコンタクトできるようにしてはいるんですけど、配布は正直止まってます(苦笑)。

しずる 30代前半 風俗嬢兼ライター その1

風俗嬢と性病

2007年2月、ある女性から突然ボク宛にメールが届いた。「京都の風俗で働きながら、副業でライターなどをしております、しずると申します」
彼女はこれまでの風俗嬢としての経験を生かし、風俗求人誌などで連載を持つライターとして活躍する傍ら、STD(性感染症)予防運動にも力をいれているとのことだった。


業界のことを考えて

shizuru1 しずる STD予防運動というのはやっぱり、「自分がかかりたくない」っていう、「安心して働ける環境を作りたい」っていう、切実な部分が大きかったんですよ。

ざえもん なぜ、ミヤコはSTDの予防運動を始めようと思ったのか、そのきっかけはあるの?

しずる 私は風俗を長いことやってきて、今まで苦労してきたので、若い子に情報を渡してあげたいなあと思ったんです。それは長くやってきた者の、なんと言うか、務めだろうみたいな(笑)。でも、ひとりひとりに直接教えるのはさすがに不可能なので、紙媒体ですとか、こういったインタビューのような機会は大事にしています。この業界に入ったらだれも守ってくれないので、やっぱり自分の身は自分で守らないといけないし、お金のマネジメントだけじゃなく、人生のマネジメントを全部しなきゃいけないんでえす。誘惑もおおいですからね。

ざえもん 普通は自分の事で精一杯で中々そこまで考えがまわらないと思う。後ろめたさや罪悪感を引きずりながら、お金のためだけにこの仕事をしている人が殆どだからね。

しずる やっぱりこの業界の事を考えて・・・。私は風俗という仕事が好きなんですよ。現役からは引退しつつあるんですけど、凄く好きで、病気のことはとても重要だと思っているです。それは女の子にとっても。お客さんにとっても、お店にとっても重要だと思うんですけど、なかなかSTDの情報は行き渡りません。確かに、風俗というのは快楽を求めてくる場所なので、病気なんていうマイナスの情報は聞きたくないと思うんですけど、やっぱり考えざるを得ないだろうと。今まで女の子向けの活動とかはちょっとやってきたんですけど、女の子ばっかりに知識をあげても全然焦燥感が高まらない(苦笑)。お客さんとかお店から「お前、生でやれ!」と言われたら、逆らえないんですよね。ヘルスとかだと、お客さんがつかなくなるわけだから。